危険物取扱者という資格
国家資格は、持っているだけで就職に有利な材料となっています。
最近では、就職前の学生時代などに、
国家資格を取得するような場合が増えているようです。
さて、そのような国家資格の中で、
今回は危険物取扱者の資格について、少し紹介をします。
危険物取扱者という資格は、
身近にある危険物を大量に取り扱うことが出来る資格のことです。
危険物と一言で言いますが、その種類にはいろいろなものがあります。
代表的な例としては、ガソリン、軽油、重油などがあります。
ガソリン、軽油、重油を大量に扱っているガソリンスタンド、ガソリンタンク、
タンクローリー車などには危険が伴うため、
危険物取扱者の資格を持つ人が必ず必要となってきます。
また、その他危険物としては、
可燃性や酸化性のある化学物質などが多数存在します。
可燃性や酸化性のある化学物質の例としては、
LPガス、イオウ、過酸化水素、硝酸などがあります。
このような危険物を取り扱う業種に就職したいと希望するのであれば、
危険物取扱者の資格が必要となってきますので、資格を取得する必要があります。
以下に、危険物取扱者の受験資格、試験内容、難易度について、
簡単に紹介をします。
危険物取扱者の資格には、甲種、乙種、丙種の3種類の資格が存在します。
乙類はさらに1類から6類の6種類に分類され、
それぞれ扱える危険物が異なっています。
受験資格は、乙種、丙種については特にありません。
誰でも受験が可能となっています。
但し、甲種については、条件が存在します。
第一の条件として、受験者が大学や短大、高専などで化学に関連する
学科や科目を修了していることが条件となっています。
第二の条件として、受験者が既に乙種の資格を取得していて、
かつ2年間以上の危険物取扱者としての仕事を行っていることが条件となっています。
この第一と第二の条件は、両方ではなく、どちらか1つの条件を満たせていれば、
甲種の試験を受けることが可能となっています。
資格の種類
試験内容は、資格の種類により多少異なります。
甲種、乙種、丙種共通で、危険物に関する法令と危険物の性質ならびに
その火災予防および消火の方法の問題が出題されます。
それ以外に個別で、甲種では物理学および化学の問題、
乙種では基礎的な物理学および基礎的な化学の問題、
丙種では年少および消火に関する基礎知識の問題が出題されます。
さらに、丙種は選択式問題のみ、甲種と乙種は選択式問題と
記述式問題の併用となっています。
試験実施時期は、全国一斉ではなく、
都道府県毎に異なる試験日付が設定されています。
詳しくは、財団法人消防試験研究センターのホームページでの
試験日程を参照してください。
難易度は、平成22年度の合格率から引用すると、以下のようになっています。
合格率は、甲種では約32%、乙種では約41%、
丙種では約49%という結果となっていて、この結果からも見られるように、
丙種より乙種、乙種より甲種が、より難易度が高いものになっています。